味噌はお肌と健康のつよーい味方
2024.11.14 味噌はお肌のバリア機能を強くして、しかもアレルギー疾患に対する予防効果があるという、嬉しい論文を読みましたので、ご紹介いたします。
お肌のバリア機能というのは、さまざまな異物や細菌の侵入を防いだり、水分の蒸発を防いだりする皮膚の働きのことです。つまり、しっとりとした肌に保つだけでなく、アトピー性皮膚炎などの炎症を防ぐ役割もしているのがバリア機能なわけです。味噌に含まれている乳酸菌(味噌由来乳酸菌)がこの働きを高めているというのが、この論文の主旨でした。
それによれば、特殊なタンパク質IL-22が体内でつくりだされるのを味噌由来乳酸菌が促進するとのこと。このIL-22というタンパク質こそが皮膚バリア機能の立役者。また、皮膚ばかりでなく、腸のバリア機能も高めてれくれるので、感染症の防御にも重要な役割を果たすのです。
論文の著者である東京科学大学の安達貴弘准教授は、味噌を上手に食事に取り入れることで健康寿命がもっと伸ばせるのではと書いていますが、味噌には塩分が多く含まれているので、摂りすぎないよう気をつけないといけません。ちなみに、マルコメのホームページには、みそ汁1杯分の塩分量は約2グラムとありました。厚生労働省がすすめる食塩摂取量は、男性で1日7.5グラム未満、女性で1日6.5グラム未満ですので、これを目安にするとよいでしょう。
広報委員会
(参考文献:「味噌由来の乳酸菌の皮膚のバリア機能およびアレルギ―疾患への効果」安達貴弘准教授・東京科学大 『食と医療』Vol.31 講談社)